最近、「ETV特集」というタイトルを、とても目にするようになった。
今回もそう。
梅棹忠男氏をめぐるETV特集「暗黒のかなたの光明」。
このブログの主も、元NHKディレクター。
彼も梅棹氏同様、人類に終わりが来ることを当然として受け入れている。番組を観たい!
以下、一部引用。
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梅棹氏の未完の著書「人類の未来」の内容を紹介する構成でした。この本は、河出書房の「世界の歴史」シリーズの最終巻として企画されながら、未刊に終りました。それは人類の未来についての結論が、あまりにも暗かったからではないかということでした。
なぜ人類の未来は暗くなるのか、それは「知的生命体」が作る文明の宿命であるというのです。人類は「より良き暮らし」を求めて文明を発達させますが、光の部分を育てれば育てるほど影は深くなる。良かれと思って築いた物質文明が、資源の枯渇や環境汚染を招くようにです。その危機を回避しようとする努力が、また次の危険を大きくする。人類は、できることは、やってみないではいられない。それが知的生命体の宿命だからです。
梅棹氏の思考の本質は、これに尽きます。番組が「暗黒」のかなたの「光明」を強調するトーンになったのは、時節柄やむをえなかった政治的判断ではないかとさえ、私は思いました。
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