超ビンボー暮らしだから、買い物の場合、価格が大いに問題になる。しかし食料は安ければいい・・・というもんじゃない。異様に安い野菜・果物など、不安になって買えない。だから「やっぱり自分でつくろう!」ということになる。
超ビンボーだから贅沢は一切しないが、基本的な食材はいいものを使いたい。でもやっぱり価格が高すぎて・・・・手が出ない。そんな暮らしの中で、水と塩と牛乳はこだわりの上等品を使ってます。
牛乳は岩手県南部酪農組合という、組合員数7戸の小さな酪農組合の牛乳。小さいけれど、帯広畜産大の中野益男教授お墨付きの、優秀な酪農組合です。
いま安売りの牛乳は1リットル150円台。これってミネラル・ウォーターよりも安い!牛乳の方が水より安いなんて!!
どうしてそんなことが可能なの??
答えは農家が激しい価格競争に晒されて、輸入の安い乾燥牧草と穀物を餌にし、狭い場所での密飼いで、コスト削減に努めているからに他ならない。これは卵や鶏肉の養鶏の場合も同じこと。
こうした輸入飼料は長時間をかけて船で運ばれる。その間に当然カビや害虫が発生する。しかしカビや害虫が発生したら、商品としてはオジャン。だからそれを防ぐため、殺虫・殺菌剤の農薬を散布する。
飼料は水で洗わないから、農薬はそのまま牛や鶏の体内に取り込まれ、牛乳や卵通して、人間の体に入ってくる。残留農薬や農薬に含まれるダイオキシンが問題になる。
そういうのはイヤだ!
単価はソコソコに高くついて
もいいから、国内産の飼料を
使ってもらいたい!
激しい価格競争から農家を守
り、安心して良心的な牛乳を
生産してもらいたい!
農家と消費者が手を結び、
いい関係をつくりたい!
・・・・で、生まれた牛乳です。
だから飼料は100%国内産、ほぼ自家産です。低温殺菌。年に1度ダイオキシンを測定し、結果は会員に発表される。
価格は、農家に1リットル190円を保証し、それにクール便の運賃をプラスする。購入は会員制で、年会費2千円。(初年度のみ8千円の預り金を加えて1万円。ただし脱会時に預り金は返却される)。取り寄せ単位は6本、12本、20本で、取り寄せ回数は自由。
この牛乳に惚れ込んだ私が胴元になり、月3回(10日、20日、30日)、1回12本を5軒で共同購入。クール便代を加えて1回分3360円。1本当たりを計算すると、牛乳代が190円と運賃が百円ちょっとで、約295円。
誰よりも私自身が飲みたいので、配達も集金も年会費も私が負担している。けれど超ビンボー暮らしゆえ、約300円の牛乳はチト痛い。で、1回に1本の購入のみ。せめて2本に増やしたいのだけれど・・・・。
昨年5月、東京で開かれた集まりに出席したら、この酪農組合の代表が来ていた。
農家と消費者が手を結ぶって、ものすご~く大切!
田舎に暮らして農家を見ていると、痛切にそう思う。
なおこの牛乳にご興味のある方は、「BOOCS牛乳」で検索してください。
ついでにBOOCSという変わった名称については、「BOOCS」で検索するか、あるいは「藤野武彦」で検索ください。藤野さんは九州大学医学部名誉教授で、非常に面白いお医者さま。
超ビンボー暮らしの私にはおよそ不似合いですが、私の主治医でもあります。藤野さんについては別の機会に。
上質な牛乳に、興味を持っていただけたらうれしいなあ。