1月10日辺りからシンビジュームが咲き始め、今は3つの茎に豪華な花をつけている。
友人から貰ったこのシンビジュームは、わが家に来て10年以上になる。毎年この季節になると花を咲かせる。
夏の管理次第で、貧弱な花の年もあるが、今年の花はなかなか豪華である。
皮肉なことに、私は豪華な贈答用の花が好きではない。けれど世間は贈答用の豪華な花を下さる。
今回も当選祝いとして、大型の純白の花をつける胡蝶ランとシャコバサボテンの大鉢を戴いた。お気持ちには感謝するが、内心はうれしくない。
すでにわが家にはシンビジューム1、カトレア2、赤の胡蝶蘭1、アロエ1がある。命あるものだから、捨てるわけにはいかないから数は増えるのみで、「アーアー!」とため息が出る。
こうして今、大きな7鉢のランとサボテンと、これ以外に20数年来のテーブル椰子とパキラの大鉢の面倒もみている。
今や鉢植えは大量に生産され、消耗品のように大量に廃棄されていく。
一方で、BSEで何万頭という牛が処分され、
今夜のラジオは、鳥インフルエンザ拡散防止のため、75万羽の鶏が処分されると報じていた。
命あるものを「大量に殺して廃棄する」ことを、「処分」という無機質な言葉で言い換え、痛みの感覚を麻痺させる。
最初は衝撃的だった大量殺戮が、殺される側の動物の命が、何十万の単位に拡大しても、今はもう驚きもしない。
人間に天罰は下らないのだろうか?