先日終わった6月議会で、興味深いことがあった。
議会で審議すべき案件は、まず総務、建設・土木、教育・民生の3つの常任委員会に振り分けられ、各常任委員会で審議されてから、本会議にかけられる。常任委員会でOKされた案件は、本会議でもたいてい「異議なし!」で通過することが多い。
私は教育・民生常任委員で、今回は「学童保育の有料化」案件があった。
合併前の我が市では、学童保育は無料だった。しかし合併相手の町が有料で、県内の他の自治体も有料なので、新市では月3千円の有料化とする・・・という案件である。
私はこの案に反対。
今や学童保育は特殊な家庭の問題ではなく、義務教育同様の基本的サービスであること。少子化にいかにして歯止めをかけるかが問題の昨今、無料にすべきであること。
全市的に無料化しても、行政の負担は1800万円増に過ぎず、これは総予算の0.015%にも満たない額であること。
老人には莫大な税金を投入しているのだから、未来の世代にこのくらいの税金は使うべきであること。
他所の自治体が有料化しようが、我が市は我が市であり、違うことは一向に差し支えない。それこそ、自ら治めるという「自治」の基本であること。
とまあ、以上のような理由で、私は反対した。
で、常任委員会で採決したら、反対2、賛成3で、有料化案は採択された。
この結果に不満な私は、30日の本会議最終日に、この件を再度持ち出し、「改めて討論・採決を求める」と、議長に通告しておいた。
するとある若い議員から、「あの案件はボクに譲ってくれませんか?」と言われた。私としては少々驚きだった。
「譲る・譲らない・・・という話じゃない。本会議で、そちらも反対意見を出せばいいのだから・・・」と答えておいた。
で30日の朝、議会に出かけた。
すると男たちは別室にこもって、カンカンガクガク、何事か議論している様子だった。
議会開会直前、会議をしていた議員たちが続々議場に入ってきた。その中からあの若い議員がサッと来て、「あの件、ボクは出来なくなりましたから・・・」と小声で言った。
私が反対意見を出し、最大派閥(20人中16人の議員が所属する)の会長が賛成意見を出し、その後採決となった。
採決の結果は、有料化に賛成18人(つまり議長と私以外の議員全て)で、採択された。
常任委員会では反対を表明した議員も、本会議で反対の意見表明をしたいと言ってきた若い議員も、賛成の側に寝返った(?)。
後で聞くと、「派閥の意見に同調できないなら、派閥から出て行くよう・・・」言われたらしい。で、「反対」から「賛成」に転向したようだ。
どうして男たちは徒党を組みたがるの?なぜGoing my wayでやらないの?
忠実な犬みたいに、自分を殺して、組織に従う。議員として、つまらなくないの?プライドは傷つかないの?
・・・と思うのは、私が独立・独歩の猫派人間のゆえだろうか?