7月28日号の『週刊金曜日』に、”サマージャンボのプール金1兆円で貸し金業?!”と題した三宅勝久氏の記事が出ていた。
記事を読んで、愕然とした!
サマージャンボ宝くじは、別名「市町村振興自治宝くじ」。その名の通り、市町村振興に役立てるため、79年から発売が始まった。
それまでの制度で宝くじは、都道府県と政令指定都市にしか、発売が許されていなかった。それを弱小自治体にも・・・・・として生まれたのが、このサマージャンボ宝くじだった。
当初18億円だった発売額は、17年度には1289億円に増えた。
17年度の発売額のうち、当選金が618億円、諸経費が166億円、残りの504億円が収益だった。
この収益は人口比などで47分割され、各都道府県に分配される。これがさらに分割されて、各市町村に配分されれば・・・・・・・・・・
問題はない。
ところがここに、一つの団体が介在する。各県にある(財団法人)市町村振興協会で、分配金は一旦、ここにプールされる。
振興協会にプールする理由として
「収益は市町村のためということだが、そのまま配ったのでは額が小さく、資金としては効率が悪い。これでは何も出来ない。だから都道府県ごとにプールして、有効活用しよう」と、協会側はその理由説明をする。
その有効活用の方法だが、大半は融資事業である。
市町村に有利子で、長期の融資をする。
しかし本来この金は、各市町村が貰うべき分配金である。しかるにそれを、利子を払って借りるとは!・・・・・と怒った愛知・三好町の町議と愛知オンブズマンの世話人が、訴訟を起した。
訴状は、愛知県知事に対し、今年度の分配金26億円を振興協会側に支払ってはならぬこと、また三好町長に対しては、振興協会に4億3995万円及び利息を三好町に払うよう、請求せよと、求めている。
愛知県振興協会は、過去の分配金の積み上げとその運用で、454億円の資産を築いている。
融資事業については、市町村から申請のあったものに対し、年間40億円の枠内で、利率1.2%(12年償還の場合)で融資している。
そういうわけで、一昨年度の愛知県振興協会の収益は、利息収入4億1千万円、基金運用益1億6千万円、合わせて5億7千万円とか!「他人のフンドシで相撲を取る」とは、まさにこのことですねえ!!!
で、さっそく我が県の振興協会をチェックした。
愛知ほどではないけれど、100億円ほどの資産を溜め込んでいた。
この話だけでもウンザリなのに、これにはさらに続きがある。
都道府県の振興協会の連合体として、全国市町村振興協会という公益法人があり、理事には自治省幹部のOBたちが名を連ねている。
この公益法人に対し、各都道府県の振興協会から、宝くじ分配金の2割が上納される。
2004年度の上納額は106億円。年々積み上げた資産総額は、何と1736億円とか!!!
そのうちの750億円を各地の振興協会に融資し、その利息収入は年間10億円に近いとか!!!
ウ~ン!!!あきれ果てます!!!
これもまた典型的な、この国の「ぶら下がり公益法人」のひとつに過ぎないのでしょうね!!!
南無!全国・各地から、訴訟が起こりますように!